ライカM9という選択
ライカM9を使い始めて4年近く経った。
未だにデジライカといえば、M9という選択肢は根強い。
2009年発売ということで、10年前のカメラということになる。
実際デジタルカメラにおいて10年という年月は長い。ボディの機能は日進月歩、日々新しい技術が盛り込まれ、デジタルカメラは進化してきた。
そんな中でM9は未だその魅力で、ユーザを引きつけて離さない。
そんなカメラの個人的な所感をつらつら述べていきたい。
カッコいい
画素数としては現行機に差をつけられているけども、正直なんの問題も無い。
実用ISOはせまい。
400あたりで抑えるのがベターだと思う。
私は現像のタイミングでノイズを足したりするので、800などでも使用する。
このレタッチありきのご時世に色がどうこう言うのはあまり意味のない事かもしれないけど、キャノンやらソニーやらと比べると独特。
何がって言われると困るけど、色々言われるように原色が強く出る傾向は強いかも。
あとAEについては正直期待してはいけない。
絞り優先を使う方、結構多いと思うけど、このカメラを使う場合マニュアルで露出を詰める必要があるシーンが多々あります。
明暗差があるシーンだとどうしてもアンダーが潰れがちで、プラマイ補正でなんとかしようとしても、あまり意味が無く、結局Mで対応するケースが多いかも。
まぁすぐ慣れます。
こんなシーンはマニュアル一択
RF機だから当たり前だけど寄れないから花やらテーブルフォトは苦手。
3枚目はSMOKY付けて50cm前後で撮影。
人物撮影は余裕。
二重像を合わせてシャッターを切る動作は慣れると意外とスムーズで、サクサク撮れると思う。この所作が楽しい。
当たり前だけど現行レンズだけじゃなく、古いレンズを使用できる魅力。
ゴーストもフレアも思いのまま。
ライブビューはないので、その辺りは感覚で。
向いてはないけど、三脚使えばこんなのも撮れる。
ほら、星も写る。
面白いレンズもMマウントには多い。
これはf1.1
個性あるレンズ達
あと、フルサイズながらコンパクトだ。
ライカ初のデジタルフルサイズ。
流石にフィルムライカの感覚とは乖離があるけど。
クラッチバッグにギリギリ忍ばせられる。
今までたくさんのカメラを使ってきたけど、ライカM9は何か、雰囲気を感じさせる写真が撮れる気がする。
それがボディのせいなのか、レンズのせいなのかは判然としないし、もしかしたらプラセボ効果で完全に気のせいかもしれない。
でもいいのだ、使ってる自分が満足しているのだから。
なんとなく、その場の雰囲気をそのまま持ち出してる感じしません?しない?あっ、すみません。
とまぁ、撮った写真をお見せしながら語りましたけど、悪くないでしょM9。全然使えるよ。少なくともあと5年は使うよ私は。
これからデジライカデビューする人にも自信を持って勧められるよ。でもセンサー剥離には注意ね。俺12万かけて直したよ。泣くよね。
Summicron 90mm F2 2nd 試写
ついついヤフオクを見ていたら手を出してしまったレンズ。
Summicron90mm。
私はクロームのタイプを購入しました。
(ライカM3とのマッチングを考えた結果)
「ライカで望遠なんて」
という人も多いのではないでしょうか。
35mm、50mmで撮るのがスタンダードだというのは、私も異論ありません。
でも見てください。
Leica M9 / Summicron 90mm f2 2nd
どうですか。
Leica M9 / Summicron 90mm f2 2nd
個人的に中望遠が好き(EF135mm f2 Lは自分の中で神レンズ)なんで、こういう作品ぽく仕上がる描写は好みです。
もちろん開放で使うとなると被写界深度は浅いんでピント合わせは大変です。
自分は×1.4のマグニファイヤー使ってます。
でも開放で撮りたくなってしまうのが男の性。
Leica M9 / Summicron 90mm f2 2nd
ピン外しまくり。デジタルの良さ。
逆光ではこんな感じのゴーストが。
うまく使いこなせそう。
とまぁ近所の公園で簡単に試し撮りしてきました。
いかがでしょう。
ライカで望遠も悪くないと思いません?
テーマ
α7 / samyamg 14mm f2.8
テーマを持って写真を撮る行為、実はしたことなかったんですよ。今の今まで。
目の前にあるモノに心動かされた時、何となく漫然とシャッターを切ることが、自分の撮影で、組写真のように規則性を持って、テーマに沿って写真を撮るなんて今まで全くしてこなかった。
先日、機会があって写真を撮る集まりに参加させてもらったんだけど、これがまたハイレベルで、自分はまだまだだなぁと痛感しました。
特に複数ある写真の見せ方とか。
配置によってどうのこうの、とか。
勉強になることこの上なし。
とはいえ、自分の撮影のスタンスは変わらないまま、もう少しだけ、見られる事を意識した写真、撮ってこうかなと思う所存です。
α7 / summicron 50mm f2 1st
あっ、ちなみにライカM9、入院から戻ってきました。意外と早い。
センサー交換とシャッターユニットの交換で、12万ほど。死ぬ。
でもいずれはオーバーホールに出したかったし、ずっと使うカメラだしね。
遅かれ早かれ。
ちなみに、何となくsummicron90mm f2 2ndをぽちり。
だってめちゃくちゃ安かったんだもの。
レンズ、何本か手離さなきゃなぁ。
売ってから買えという話。
しばらくは35mm 50mm 90mmで撮って撮って撮りまくります。
梅雨明け
皆さんこんにちは。
東京、梅雨明けしたらしいですね。
暑い日が続きます。
今年はヒメボタル、アジサイと、撮って来ましたよ。
α7/summicron 50mm f2 1st
EOS 6D/EF135mm F2L
昨年と違い、より場所にこだわったのでちょっとバリエーションが増えて降ります。ヒメボタル。
EOS 6D/EF135mm F2L
EOS 6D/EF24-70 F4L IS
去年言ってた、ストロボ使った撮影もできたんで、成長は見せた…と思う。
実生活は相変わらずですが、写真だけは撮って行きたいなぁ。と。
仕事の方が、あんまり(というか全然)うまくいってないこともありまして、ちょっと意気消沈しております。
何かないものですかね。
一発逆転とは言いませんけど、自分にとっての天職みたいもの、見つけたい。そんな今。
暗い話はさておき。
自分のコネクションをさらに広げたいなと思う今日この頃。
写真も今まで狭いコミュニティでやっていたけど、もう少し外に目を向けようかなぁと思っております。
見識を広げたいし、これ以上自分の中だけで成長しようにも限界を感じ始めたのがきっかけ。
ひとまず、近々その第一歩を踏み出す予定っす。
謙虚さ大事。頑張ります。
春よ
Leica M9/Summicron 50mm f2 1st
筆不精マンです。こんにちは。
ツイッターに収めきれない気持ちとか、写真とかを綴り載せていきたいと思って始めたブログだけど、なんだかあまり更新できない。
書いてるとだんだん「あぁ、やっぱり言わんどこ」って気持ちになってきて書くのをやめてしまうんだよねぇ。
Leica M9/Summaron 35mm f3.5
最近思うこと、写真の良し悪しについて。
いい写真って何だろう、という問いをこの2年くらい、割と頻繁に考える。
というか思い悩む。
難しいよね、だって良い悪いなんて見る人によって変わるもん。
Leica M9/Summaron 35mm f3.5
でもやっぱり、写真を撮って、ネットなんかに上げる以上、少しでも多くの人に「いいな」って思ってもらいたいじゃないすか。
そして、その中でも自分が「いいな」って思う写真ていうのが、他人から「いいな」と思われる物と違う場合、葛藤なんかしちゃったりして。
α7 / Summicron 50mm f2 1st
まぁ、これからも色々考えつつ、悩みながら、写真を沢山撮っていくんだろう。
なんだかんだ楽しいから。
そういえば先日、生まれて初めて手術というやつを経験した。
痛いのが嫌いなんで、手術なんて絶対しないって昔は言ってたのが懐かしい。
取った腫瘍も多分良性なんで、そんなに心配なし。
ライカM3グッタペルカ張り替えの儀
前回の記事で少し触れておりましたが、手に入れたライカM3のグッタペルカの状態が悪く、今回思い切って張替えを行うことにいたしました。
これが購入してすぐの写真。フレームセレクターレバーの脇とか、よく見ると補修後だらけです。
まぁ記事にも書いた通り、50年以上前のカメラに対し、傷もなく経年劣化もない状態であることを期待するような性格でもないので、「こんなもんでしょ」と使っていこうかと思っていたんですが、
使用して1,2週間のうちに剥がれがひどくなってきたり、ぺこぺこ浮いてきてるとことを発見したり、知らないうちに手が黒くなってたりしてちょっと直さなあかんなと。
ただ、グッタペルカの修理ってそうそう簡単なものじゃなくて、これそもそも革ではなく樹脂なんですよね。
なので欠けたものを拾い集めて熱して貼りなおしたり、ほかのカメラから剥いだものを適当な大きさにカットして貼りなおしたりしなきゃいけない。
もともと欠けた部分も多かったので、個人で補修するのは難しい状態でした。
全国にはいくつか補修を手掛ける業者さんもいるようですが、そもそもグッタペルカの補修のみを受けることは少なかったり、値段はべらぼーに高かったり、結局合皮に張り替えてる所だったりで、なんとなく踏ん切りがつきませんでした。
(情報をくれたせいじゅさん、本当にありがとうございました。)
そんなこんなで、「もうこの際合皮で仕上げてくれるとこに任せようかな」と思っていたところ、M3はじめ、オリジナルのカメラの張り革を販売しているAki-Asahiさんというお店を発見。
色やシボの感じ、素材も豊富に用意してあり、興味をそそられました。
見ると、自分の好きな深い緑(モスグリーンとかオリーブグリーン)も用意しているっぽい。(見本写真の中に発見した)ので、さっそく注文。
しようとしたところ、どうやらオリーブグリーンの取り扱いは終わってしまっているとのこと。
でももう自分のライカを緑に染めることしか考えられず、一度走り出した想いはもう変えることが出来ません。
「この際、その革自分で染めてやるわ」
ということで
これを購入。
この染めQ、色んな素材に対して使える優れもので、塗るではなく染める為、色落ちの心配が比較的少ないみたい。今回の試みにピッタリ、だと思う。というか多分ほかに選択肢がない。
ちなみに革はAki-Asahiオリジナルのパターンに近い#4008を選択、色は黒としました。
早速作業開始。
まずベースコートで白く染める作業。本チャンの色でもそうですが、薄く3~4回に分けてスプレーするのがコツのようです。
家の中でやろうとしたら妻に怒られました。当たり前か。
乾燥する時間を利用してグッタペルカを剥いでいきます。
マイナスドライバーで削ると簡単にポロポロ取れます。楽勝。
と思いきや裏が全然取れない。
剥がし液みたいなものをホームセンターか何かで買ってきたほうが良かったかも。
染め作業も並行して行いつつ剥がし作業すること2時間、ようやく全てのグッタペルカを剥がし終えました。
今回私はアルコールとマイナスドライバーで乗り切りました。
ちなみに染め作業はこんな感じ。モスグリーンへ染める際、色むらが出てしまい、多分5回くらいスプレーして乾燥しての繰り返しをしていた。
ベースコートと合わせると8回ほどに分けて染色。地味に時間がかかる。
べたつく糊を除去したのち、早速裏蓋部分をぺたり。
悪くないかも。
正面はフレームセレクター部分から慎重に革を当てがって、その次にセルフタイマーを下げた状態で状態で入れていきます。
ここの作業が一番大変。失敗したらおじゃんですから。
なんとか貼り終わった。
近くで見ると「ん?」という箇所もありますが、まぁ気にしないことにします。
レンズも装着してみました。
軍用ライカっぽくなるかなと思っていましたが、クロームとの組み合わせがちょっとシックな感じ。これはこれで良いかも。
とまぁこんな感じです。グッタペルカの補修はフィルムライカユーザーなら頭を悩ませている方も多いんじゃないかと思い、ブログに簡単にまとめてみました。参考になれば幸いです。
みなさんも自分だけのオリジナルカメラ、作りませんか。
Leica M3をその手に
ブレッソンに憧れた大学生がこの歳でついにM3を手に入れました。。
感慨深い。
いつかは欲しい欲しいと思いながらなかなか踏ん切りがつかずにいましたがついに決断。
シリアルは91万台のDS。多分SSとDSギリギリ境目の 個体っぽい。
購入するならダブルストロークと決めていたので、丁度良い物に出会えて良かった。
精悍な面構え。最高です。
ところどころグッタペルカの補修跡がありますけど、外観そこまで気にしないので。
ファインダーの見え具合もまぁまぁ。十分見易いかな。
各SSも粘りなどなく問題なし。
早速手元に届いてすぐ撮影!と行きたかったのですか丁度体調を崩してしまい昨日M3を携え撮影してきました。
なお、レンズは全てsummicron50mmf2 1stです。
早朝の空。生憎の空模様でしたが手中の宝物のお陰でテンションは最高。
露出計なんて持ってないっす。
そこそこフィルムで撮ってきた経験で勝負。
とはいえいずれメーターは買おうかなぁとは思ってます。見た目かっちょいいし。
純正かフォクトレンダーか、それが問題だ。
雨上がりの空気感。
ズミクロンは良く写る。流石空気レンズ。
しぶとく残る紫陽花。
こっちも濡れた葉の質感が良く伝わる。
誰もいない早朝の公園だから花ばっかり。後日もっと色々撮ります。
SMOKY着けて接写。
若干ピント外してるけど、RFだしあんま気にしてない。ジャスピンで撮るなら一眼レフ使う。
ある意味フォーカスという制約から解放されて自由に撮影してるとも言える。
使用感的にはやっぱり噂通りとても良い。
何がいいかと言われるとまぁやっぱり巻き上げ時のスルッとした感触。
あとコトリと落ちるシャッター。
M型のフィルムカメラはベッサR2Mを今迄使ってたけど上記の2点は雲泥の差。
巻き上げに使う力も全然違う(気がする)し、ベッサのメカニカルシャッターはジャキッ!となかなか煩いので、布幕の静音性は新鮮だったし、好印象を持った。
あと、フィルム巻き戻しノブを巻いてる時、離してもドゥルルルってならない。これ分かる人いるかな、いるよね。
ベッサとかローライ35とかだと指から抜けてドゥルルルってなるじゃないですか。地味に「この野郎」ってなるよね。
でもベッサもベッサで好き。だって軽いし。
ブライトフレームも沢山あるし、使い易いし、軽いし。
ついこの間まで唯一現行で買えたRF。やっぱり特別な思いがあってコシナさんも作ってたろうし。そういうメーカーさんのお陰で、我々みたいな捻くれてフィルムを使う人間は凄く助かってます。
ノクトンもカラスコもヘリアーもめっちゃ良いレンズです。いつもありがとうございます。
超脱線しましたが、first impressionはこんな感じ。
ライカの王様を手にしている高揚感で、何気ない景色も何か違ったものに見えてくるようでした。
写真って本当に楽しいね。